うるさいほどの静けさ

主に聴いた曲について書いていきます。B'zのレビューは休止。更新超不定期です。

EPIC DAY (Album)

【★★★★☆】

 

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B'zの19thオリジナルアルバム。

18thアルバム『C'mon』から史上最長の4年のインターバルを経てリリースされた。

 

個人的な感想としては『C'mon』には比較的曲に捻りがなく、またボーカルも従来のままの歌い方に体がついていっていない、そんな印象があった。

 

TAKは2014年、ジャズに足を踏み入れた『New Horizon』を発売。今作収録の『Man Of The Match』にはその経験が如実に表れている。

また、『New Horizon』でTAKがレコードにはまったこともあり、『EPIC DAY』もその形態で作られた。

さらに前作と間隔が空いて、曲調が明らかに豊かになった。加えて、洋楽という原点へ回帰する余裕まで出てきている。

 

一方の稲葉は2011年のライブやテレビ出演では総じて歌唱が苦しいように見えた。

しかし2012年から徐々に歌い方を変えていき、今作では『C'mon』から歌唱法が大きく変わった。声に無駄な力が入らなくなった。

 

その成果はライブでの変貌の様子を追っていけば明らかである。

2013年のXXVツアーでは大きな復調を迎え、2015年のEPIC NIGHTツアーでは90年代を彷彿とさせるほどのパフォーマンスを披露してのけた。

 

つまりアルバムを発売しなかった期間で、メンバーはそれぞれより洗練された技術を手に入れたのだ。

私も当時こそ活動が少なくやきもきしたものだが、今となっては大いに意味のある期間だったのではないかと思う。

 

さて、このアルバムには興味深い曲が多くある。

近年のシングルとしては群を抜いて気合の入った「有頂天」、ロックながらも哀愁漂う「アマリニモ」、オマージュ全開の表題曲「EPIC DAY」等。

 

バラエティに富んだ近年の名盤の1つである『EPIC DAY』の始まりです。