SIGNAL
【★★★★☆】
初めてタイアップを見たときは三度見くらいしました。
今までゲームタイアップの無かったロックユニットがいきなりときメモとは。いや別に良いんだけど。
因みに8曲目の『美しき世界』も同ゲームのタイアップです。そんなことはどうでもいい。
ということでGREEN4曲目。
初聴段階では単純に良い曲だな、くらいにしか思っていなかったのだが、改めて歌詞を見てみると、短いながらも切ない男女の関係が巧妙に描かれていることが分かる。
男女のすれ違いから始まるというのは『Warp』と共通することなのだが、既に付き合っている男女の話であるという点で『Warp』と異なる。
そういう意味ではこの2曲は繋がった物語、という風に捉えることも出来るだろう(Warp→SIGNAL)。
2人で過ごす時間が長くなればなるほど、2人の間の恋情や楽しさというのは薄れ去ってゆく。
男は女に優しくできなかった、という後悔をしながら朝を何度も迎える訳です。
ある日女と駅前で待ち合わせをした男は、遠目に彼女が1人で待っている姿を見た。
その姿を見て、
「君がひとりきりだと知った」
「君がいるだけでよかった それだけでよかった」
と。男はこれまで彼女に冷たく接してきた過去を反省し、信号(=SIGNAL)が変わる前に雨に濡れながらも女の元へ駆け寄っていく。
と、ざっと書くとこんなストーリー。信号を2人の関係に例えたダブルミーニングを中心に描くことで、2人の心情を非常に上手く表現している。
サウンド面については、シンセ主体のスローナンバー。ELEVENの頃に制作されたこともあり、その時期特有のダークな雰囲気が残っている。
ただ当時のようなハードさはないため、GREENに上手く馴染んでいるのではないだろうか。